今年のゴールデンウィークは例年とは違い、
おうちで過ごす方も多いことと思います。
ある企業が、その時に何をして過ごしているかという
アンケートをインターネットで行ったところ、
掃除や片付けをする方が一番多いという結果が出たそうです。
日毎に暖かくなってきているので、
タンスやクローゼットの整理を兼ねて衣替えを始めてみてもいいかもしれませんね。
さて、洋服の整理と一緒にぜひ行っていただきたいのが
宝石箱の点検(メンテナンス)です。
何十年前にプレゼントされた婚約指輪がしまったままになっていたり、
壊れて使わなくなったネックレスや指輪が
そのままになっていたりしていませんか。
折角の大切な思い出の品がそのままになっているのは、とてももったいないです。
ぜひこの機会に宝石箱を確認して
ジュエリーのメンテナンスをしていただくことをお勧めいたします。
今回は、当店にご相談いただいた
ジュエリーの修理の事例を二つご紹介したいと思います。
まずは、ネックレスの修理にご相談に来店されたお客さま。
長年愛用していた18金とプラチナのコンビのネックレスの
根元が絡んでしまったので直してほしいと修理のご依頼をいただきました。
実は、ネックレスの修理で多いのが絡みを直すというご相談です。
特に細いチェーンなどの場合は、宝石箱やポーチなどに丸めて入れていますと、
チェーンが絡んで玉になってしまったりすることもあります。
無理にほどいたり、引っ張ったりすると切れてしまうこともありますので、
そうした際にも一度店頭にてご相談ください。
今回も店頭で修理ができるかスタッフが試したのですが、
2本のチェーンが編みこまれた特殊なデザインだったので、
修理専門の職人の方がいる所にネックレスの修理を依頼することにしました。
状態を見てもらうと、根元だけではなく、
一度全てばらばらにして2本のチェーンに戻し、もう一度編み直すことになりました。
編み直すときに要所要所でロー付けをして固定し、
バラバラにならないようしっかり補強しました。
一つひとつ編みなおす繊細な作業が必要でしたが、
無事に元どおりにすることができました。
お客さまにも「ちゃんと直してもらえてよかったです。ありがとうございます!」
とご満足いただけました。
根元が絡んでしまい編みこみが均等ではなくなってしまいました
きれいな網目のネックレスになりました
続いて、結婚指輪のサイズ直しのご相談にみえた男性のお客さま。
指輪のサイズが小さくなってしまったので
サイズを大きくしたいとご相談をいただきました。
内側が18金で表面がプラチナのコンビの指輪です。
また、内側に結婚記念日とご夫婦のお名前の刻印も入っていて、
サイズ直しに合わせて刻印の入れ直しも行うことになりました。
実は、コンビの指輪の場合、
サイズ直しが通常の指輪と比べてとても複雑になり、
修理そのものを断られてしまうケースも少なくありません。
通常のリング直しの場合は、リングをカット(切断)して同じ地金を足していきます。
コンビリングの場合、金とプラチナの2種類が合わさっている状態になります。
金とプラチナを溶かす温度が違うので、
リングカットでさえもとても難しい技術が必要になります。
また、リングカット後、外すときに2種類の地金が剥離しないように
気をつけながら修理を行います。
サイズを大きくする分の地金も2種類になるので、
溶接するのもとても難しいのです。
どのような修理をするのかきちんと説明したうえで修理を承っているので、
お客さまも納得してお預けになってくださいました。
結婚指輪の修理が無事に出来たことをお伝えすると
「大切なものだから直って本当によかった。どうもありがとう」
と喜んでいただけました。
長年培ったノウハウと実績もありますので、
他店で断られた修理でも一度ぜひご相談にいらしてください。
内側が金で表面がプラチナのコンビの結婚指輪