今回は、ジュエリーの修理の中でも特にご相談の多い、
指輪とネックレスの修理の事例をご紹介したいと思います。
まずは、指輪のダイヤが外れてしまい、ご相談いただいたお客さまです。
きっかけは、時計の電池交換の相談でご来店くださいました。
その時に「もう随分前に購入した指輪なんだけれど、
ダイヤが取れてしまって修理してもらいたい指輪があるんです」とのご相談でした。
後日、その指輪をもって再来店されました。
お客さまの指輪はV字のデザインにメレダイヤが7つのプラチナの指輪です。
7つ並んでいるメレダイヤの左端の1粒が取れてしまっている状態でした。
V字の形をしたダイヤの指輪です
左端の一つが取れてしまっています
指輪をお預かりする際に、他には傷や汚れがないか点検していたところ、
指輪の裏側に刻印がしてありました。
「こちらのお名前はお客さまの名前とは異なっていますが、
どなたからか譲り受けた指輪ですか」とお尋ねすると、
「それは娘の名前なの。これは娘が生まれた記念に買った指輪なんです。
懐かしい、もう40年ぐらい前になるかしら。娘の名前を刻印していたんです。
折角だし、直ったら娘にあげようかしら」とお話しくださいました。
その後、無事に修理も出来上がり、
「きれいに出来てうれしいです。こんなにきれいになるなら、
もっと早く持ってくれば良かったわ。娘もきっと喜ぶと思います」とご満足いただけました。
取れたダイヤの箇所を同じ大きさのメレダイヤで留めてお直ししました
指輪は繊細な爪で宝石をセットしているので、
長年ご愛用いただいているうちに、爪が少しずつ開いてきたり、
リングが変形して爪のバランスが崩れてしまったりして、宝石が取れてしまうこともあります。
大切な指輪を末長くご愛用いただくためにも、
クリーニングを兼ねた定期的なメンテナンスをお勧めいたします。
次は、ネックレスの修理のお客さまです。
ご愛用のネックレスが切れてしまって修理をしたいとご相談にお見えになりました。
ご主人さまからいただいたダイヤのついた金のネックレスでした。
チェーンの部分が切れてしまいました
板カンの付近も伸びて切れそうになっています
ネックレスをお預かりする際に、他にも不具合がないか確認したところ、
引き輪の近くの板カンも伸びていて切れそうになっていたので、
一緒に修理することをお勧めいたしました。
そちらも含めて修理はいくらぐらいになるのか教えてほしいとのことだったので一度お預りしました。
修理の職人さんとも相談したところ、
板カンの伸びを詰めるには結構費用がかかってしまうので、
チェーンの部分を1cm程カットして修理するのはいかがですかとご提案いたしました。
電話だけではイメージが難しかったので、再度、ご来店いただき、
写真や絵を描いてわかりやすくご説明させていただきました。
お客さまもあまり費用をかけずに修理をされたいとご要望だったので、
カットして修理することになりました。
切れた部分はロー付けし、板カンの付近の伸びは
チェーンのカットで対応させていただき全部で4,400円で修理ができました。
「お金もかかるし、どうしようかと思ったけれど、きれいになってやっぱり直して良かったです。
修理代もあまり費用がかからなくて安心しました」と仰ってくださいました。
こちらは外国のお客さまでしたので、
言葉で伝わりにくいところは写真や絵を使ってわかりやすく説明させてもらいました。
修理をお預かりする際には、他に不具合がないか点検したうえで、
修理にはいくらかかるのか予算をお伝えしてから修理を承っております。
記念の品や贈り物など思い出のあるジュエリーに不具合がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
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